パリの住人が集う店 BOB’S JUICE BAR
パリは歩いて楽しい街。今回は、「プランのない旅が好き」「街の空気を感じるのが好き」という同類(?!)の皆さんを、おすすめの場所にご案内します。
サンマルタン運河にほど近い、「BOB’S JUICE BAR(ボブズ・ジュースバー)」を覗いてみましょう。一見何の変哲もなさそうですね。オープンしたのは2004年、パリにはまだ珍しいジュースバーの誕生と、オーガニック素材を使ったヘルシーメニューが話題になりました。でもこの店のすばらしさは、一時的な流行に終わらずちゃんと地元に定着しているところ。こうしてテーブルの一角で見ていると、朝食にランチにと集まる人々がたえません。オーセンティックなパリのカフェでもバー・タバ(たばこ屋兼コーヒースタンド)でもありませんが、この界隈のパリジャンたちにとって、今やなくてはならない存在なのです。
メニューは基本的にベジタリアンで、各種フレッシュジュースのほかに「本日のスープ」「本日のサンドイッチ」そして「本日のサラダ」などがあります。日替わりが多いのは、その日に入荷する食材によって内容が変わるから。
サンドイッチの具には、アルファルファなどの「芽」の野菜も入っています。この「芽」野菜、今注目を集めている健康食材なんですよね。ベジタリアンサンドはパリのどこにでもあるわけではないので、野菜好きは要チェックです。
「ロサンジェルスから引っ越してきたのが8年前。しばらくすると、生野菜や果物をメインにした食事が恋しくなってね。自分の欲求を満たすためにこの店を開いたよ」
と、NY生まれのオーナー、マークさん。ヘルシーな料理は禁欲的と思っていたパリの人々に、「おいしい!」「こう食べたい!」と思わせる品々を提供しています。その人気と評判は、彼に2冊のレシピ本を出版させました。『smoothies』と『muffins』(共にMarabout刊)、どちらも店の看板メニューです。
さて、そのホームメードマフィン(1個1€75)をひとつ、食べてみると……
「ああ、自分でも作ろう」
そう思わせる味がします。小ぶりな姿に素朴な味わいで、とても簡単そう。それでいて、食べるうちに心がほぐれてゆく感じ。料理心に火をともす味なんて、不思議ですよね。ふと気づけば、マークさんがキッチンから微笑みかけています。「ほらね」とでも言いたげに。
店にやってくるお客さんは老若男女さまざまで、国籍もいろいろです。カナダやイタリア出身のスタッフと、英語でコミュニケーションする異邦人も集まります。
コスモポリタンなパリを実感しつつ、耳に入る会話をBGMのように聴いていると、街の風景との一体感に包まれます。日常の中に、旅を感じる瞬間。旅の中に日常を発見するのも、こんなときですね。
BOB’S JUICE BAR
15, rue Lucien Sampaix
tel. 09 50 06 36 18
営業時間 7時30~16時
(日曜日は予約制のブランチのみ1人20€ 10時~15時)
無休
e-mail. bob@bobsjuicebar.com
























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